FPC(フレキシブル基板)の実装工程flexible substrate

  • 1FPCのベーキング(乾燥)

    FPCのベースフィルムや補強板及びカバーレイは吸湿し易く、そのままの状態でリフロー炉に通した場合、FPCの補強板が膨れ上がり、補強板の剥がれや気泡及び胴体の剥離等の不具合が発生する可能性がありるため、ベーキング(乾燥)作業を行います。(例)補強板有 120℃ 1H以上)

  • 2はんだペースト印刷

    個片FPCの場合

    試作や実装部品が少量の場合は、印刷機を使用せず手作業によるはんだペーストの印刷を行います。量産で部品点数が多い場合は、キャリアボードを使用して自動機によるはんだペーストの印刷を行います。(シート形状のFPCと同様)

    シートFPCの場合

    粘着性のある耐熱キャリアボードにFPCを貼り付け、印刷機を使用してはんだペーストの印刷を行います。キャリアボードは、当社でFPCの形状等に合せて製作対応します。

  • 3部品実装

    手載せの場合

    FPCに認識マークが無い場合や試作や実装部品が少量の場合は、部品を手作業で実装します。

    機械実装の場合

    FPCの認識マークで位置補正を行い、自動機で部品を実装します。個片FPCの場合は、個片の認識マークを確認し其々位置補正を行い実装します。

  • 4リフローはんだ付け

    キャリアボードにFPCが載った状態でリフロー炉に投入します。 手作業で部品を搭載したFPCの場合は、粘着性のあるキャリアボードに載せリフロー炉に投入します。

  • 5外観検査

    目視検査の場合

    実装後は拡大鏡又は実態顕微鏡による外観目視検査を全数行います。 底面電極など外観で確認できない箇所はX線検査又は電気的な確認を行います。

    外観検査機の場合

    キャリアボードにFPCが載った状態で外観検査機(AOI)で全数検査を行います。 底面電極など外観で確認できない箇所はX線検査又は電気的な確認を行います。

  • 6FPCの切断

    シート形状のFPCを切断機で個片に分割します。 金型刃はFPCの形状に合わせて当社で製作します。

  • 7電気試験

    外観検査後、当社製のケーブルスキャナーを使用し導通試験を全数行います。 FPCについては、はんだ付け箇所だけでなくパターンの断線やショートなどの不具合もあることから、それらも含めた試験を行います。(搭載部品によっては試験できない部分があります)

  • 8梱包・出荷

    検査・試験が終わったFPCは、袋梱包やエアーキャップへの平置き又は専用トレイなど、お客様の要望に応じた梱包を行います。 専用トレイの製作についても、当社で承ります。

FPC(フレキシブル基板)技術情報



キャリアボードについて

FPCはそのままの状態では、部品実装ラインに投入できないため、粘着性の耐熱ボードに載せて投入します。 FPCの形状などに合せ、必要に応じて専用ボード、貼付け位置決め治具及び取外し治具等の作成を当社で行います。

FPCの認識マークについて

FPCには必ず認識マークが必要です。FPCは伸縮しやすい特性がありまた、キャリアボードへ貼り付けた際の位置ズレが発生するため、はんだペーストの印刷や部品搭載時のFPCの位置補正が必ず必要になります。

  • 良品
  • 不良品

BADマークについて

多面取りのシート形状のFPCの場合、シートFPCの中にNG基板が含まれる場合があります。その場合、部品実装機にNG基板を認識させ、部品を実装しないようにするために、シート形状のFPCにBADマークを設置します。NG基板の場合、BADマークを黒マジック等で塗潰します。